気功のいい話③

~アロマテラピーと気功の違い~

 アロマテラピーは、1980年代後半に日本に紹介され、リラクゼーションやストレスケア、美容や健康維持・疲労回復に効果があるということで、利用する方が年々増えてきています。しかし、昨今、問題点も取り上げられてきていますので、今回の「気功のいい話」では、アロマテラピーの効果と体への影響について、説明させていただきます。 

 アロマテラピーは植物の芳香と精油成分の働きを利用して体のコンディションを整える方法です。自然由来のよい香りはストレスを和らげる効果もありますが、芳香という嗅覚刺激は、脳に伝わり、性ホルモンなどの様々なホルモンに働きかけるので、過敏に反応すると、ホルモンを刺激しすぎることで体調を崩すことにつながることもあります。 

 精油成分は、真皮のところにある毛細血管をとおして、直接肌から体内に吸収されます。精油成分の刺激が強すぎて、皮膚の神経が麻痺することもありますし、吸収された成分が肝臓や腎臓まで達すると、臓器に負担がかかり、臓器の細胞が破壊されてしまうこともあります。 

 アロマテラピーに使用される精油の有効成分や毒性レベルの解明は、近年かなり進んできていますが、用法を誤れば、心身に害をもたらしますので、注意が必要です。 

 アロマテラピーも漢方と同様、植物の薬効を利用する方法で、反射療法のひとつです。自分自身にエネルギーがあれば、芳香や精油による適度な刺激は、免疫力を高め、健康増進に役立ちます。

 しかし、もともとエネルギーがないと、その刺激は体への負担となって、かえって逆効果になり、体調を悪くすることにつながります。 

 反射療法は、その人の中にあるエネルギーを利用し、刺激を与えることで自分の中の自然治癒力を活性化して悪いところを修復する方法です。アロマテラピーのほか、漢方、鍼灸マッサージ、西洋医学など、ほとんどが反射療法です。

  一方、気功は、体内に直接エネルギーを取り込み、エネルギーに満ちた体を作りながら、悪いところにエネルギーを集中することで、そこを修復する方法です。体内のエネルギーの総量を増やし、免疫力を上げることができる安全で、無理も無駄もない方法なのです。 

 気功は本来、病気を治すためのものではなく、元気でいることを目的としています。体調が悪くなってから、反射療法を利用するよりも、健康を維持・増進させるためのエネルギーの量を増やし、病気にならない体づくりを心がけることが大切です。 

注意:アロマテラピーは、妊娠中流産する危険もあります。また持病を持っている方、身体が弱っている方は特に注意が必要です。

 気功のいい話NO.3(2011.9)