家庭菜園~庭の野菜も「気」で育つ

我が家の庭の隅っこにある小さな家庭菜園コーナー。

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写真右端、ふっくらとした株からフサフサと茎を伸ばしてているのが、サラダやスープ・魚料理に大活躍のフェンネル、その左側にはローズマリー・タイム・バジル・オレガノ・パセリなどのハーブがギッシリ。
1枚の写真に納まり切れませんが、フェンネルの手前にはサニーレタス・サンチュにトレビス・チコリなどチシャ科の葉野菜たちが並びます。

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この季節には成長が早くて収穫が忙しいほど。
季節の恵みを毎日ありがたくいただいています。

ところでこの畑、何か違和感を感じられた方も多いのではないでしょうか?
整然としていない・・・雑草がいっぱい・・・
ハイ、その通り!!
ですがこれは、わたしがズボラだからではないのです(*^.^*)

独学で野菜作りを始めて、かれこれ11年目。
せっかく自分で育てるのですから、安心安全で地球に優しい野菜作りを目指して試行錯誤してきました。
始めのうちはマニュアル首っ引きで、こだわりの有機培養土を買って来て投入し、野菜の種類ごとに畝を作り株間を広くとって植え付け。
芽が出るまでは乾燥を防ぐために不織布を掛け、成長が始まれば定期的に鶏糞や牛糞などの有機肥料を与える。
台風が来ると聞けば、葉が傷まないよう保護のためのビニールカバーを施す。
また雑草取りにも精を出し、畑は見た目にもスッキリしていました。
自分でいうのも何ですが、”優等生的”素人農民 だったといえるでしょう。

ところが、このように過保護に育てた野菜ほど、夏になれば病気にかかりやすく、虫に喰われやすいということに気付くようになりました。
動物性の肥料を撒けば野菜は早く大きく育ちますが、過剰な栄養が虫を呼び病気を招くようです。
病気や虫の対策として、焼酎にニンニクと唐辛子を漬け込んだ液を希釈して散布したり、虫を1匹1匹割り箸でつまんでは畑から遠いところにお引越しさせるなど、「安全のためには仕方がない」と手間のかかる作業を繰り返しても、あっという間に虫喰いだらけ。
しまいには病気が発生してしまい、泣く泣く株ごと処分することもありました。

家族には、「野菜を買うよりよっぽど高くつくね」と笑われる始末。
「もう野菜作りを辞めてしまおうか・・・」と何度も考えたものです。

そんなとき、太学功のテーマである「自然に寄り添って生きる」ということの本質は、お庭の野菜作りにも共通すると思うに至りました。
わたしたちは、日々の食事からエネルギー=「気」を採り込んでいますが、食事以上に呼吸・環境から採り込む「気」のほうが、食事よりも大きく重要だということ。
この地球に生きとし生けるものすべては皆、大地・水・太陽・空気・月など、私たちを取り巻く宇宙のエネルギーの恩恵を受けて、互いに少しの競争をし、また補い合い影響をし合って共に生きているのだということ。
わたしの小さな家庭菜園にも、宇宙の仕組みが作用しているはずだと思うようになったのです。

思い切って肥料を与えることをやめ、野菜の種類ごとに畝を分けることもやめてランダムに混稙し、雑草が芽を出し始めても躍起になって取り除くことをやめてみました。

太学功では「競争と共存」また「共存共栄」という言葉をよくつかいます。
わたしの畑でも、自然のエネルギーに生かされて育つ植物同士の生存競争と共存共栄の力を信じて、じっと見守ることにしたのです。

すると、密植・混植した野菜はあたかも「我こそは!」と競い合うかのように、それぞれの株が大きく育つではないですか!
芽を出した雑草も元気な野菜の陰で控えめに生えていますので、雑草といえども命ある植物を引っこ抜くことなく、優しい畑になりました。
元気な野菜は病気に強く、虫が大量に発生することはありません。
収穫に支障がない限り、虫達にも美味しく元気に生きて欲しい・・・そんな気持ちで、ほんの少し野菜の葉や実をちぎって地面に置いてやる。すると虫達はその葉を食べて満足しているようなのです。

毎朝、気功の練習のあとにいただく至福の朝食タイム。
採れたての元気な野菜をいただく度に、「わたしもこの野菜たちも自然のエネルギーに生かされている!」という感謝の気持ちで充たされています。

(M.S)