医原病~検査や治療を受けたときに一定の確率で生じる副作用や後遺症

『医原病「医療信仰」が病気をつくりだしている』近藤誠(慶応義塾大学医学部講師)講談社+α新書出版は、2000年に出版されましたが、いま読み直しても、
「病気になったときにどうすればよいのか」という問いを考えさせます。

2015年4月、「血圧は、現在正常とされる数値が、上の値は129まで、下の値は84までですが、上の値は147まで、下の値は94までとなった」と
日本人間ドック学会と健康保険組合連合会が発表しました。

血圧の基準についても『医原病』で、基準値を上げれば、患者は半数になるが、降圧治療により寿命がのびる研究結果も十分にあるわけでもなく、それらの値を超えれば直ちに高血圧と診断して治療することを妥協とする研究結果も存在するわけでもないと、指摘されていました。

一方で、マスコミは昨年の発表に対し、高血圧学会や動脈硬化学会をはじめ、各専門学会からさまざまな「ご意見」がなされたとも報じました。

高血圧の基準は2000年までは上(収縮期)は160以上、下(拡張期)は95以上。これを、日本高血圧学会がガイドラインを改定して上140以上、下90以上に引き下げ、さらに正常血圧を上130未満、下85未満に引き下げた経緯があります。そして、2015年の発表。

こういった事実を患者となりえる私たちは、知り、自分で医療を選ぶ必要がありそうです。

医原病
現代医療を妄信するのではなく、
「検査していれば大丈夫!」と思い込むわけでもなく、
病気になってからどうするか考えるのではなく、
病気にならないために本当に自分に必要なことは何なのか、
何を選び、実践していけばよいのか、
考えたいですね。

by NT