気功をはじめる前に—–「準備式」
気功の一つのまとまったやり方を、「功法」といいますが、ここではだれでも気軽に始められる功法として、放松功、童子功をご紹介します。
「心と体のリラックス状態」をつくる
まず、どの功法の前に行なう「準備式」です。
準備式は、全身の力を頭から足まで順番にぬいていき、自分自身に意識を集中させる方法です。これによって全身の緊張がほぐれ、リラックスします。
Ⅰ 両足を肩幅に開き、わずかに前掲の姿勢をとります。
足の裏全体で大地を踏みしめ、地中深くに根と広げていくイメージを描きます。
※ 両手の親指と人差し指で、それぞれ輪をつくります。
Ⅱ 頭、首、肩、胸、お腹、背骨、腰、腰骨、太もも、ひざ、足首、足の順番で、全身をリラックスさせていきます。
その際、「頭、ファンソン」「首、ファンソン」と心の中で唱えるか、声に出しましょう。
※終了後、目と、指の輪をゆっくり開きます
心の中で唱える「ファンソン」という言葉は、「リラックスする」という意味の中国語で、漢字で「放松」と書きます。
この準備式によって、体が気をとり入れるための“器”になります。準備式がきちんとできているかどうかで、気功の効果は大きく違ってくるのです。
「今日はなかなかリラックスできないな」と思うときは、いつもより時間をかけ、丁寧に行ってください。ふつうは頭から足まで、一通り行えばいいのですが、なかなかうまくいかないときは2回、3回とくり返しましょう。
エネルギーが落ちているときほど、準備式を面倒に感じるかもしれません。でも準備式がうまくできれば、功法の効果は2倍、3倍になってくるので、丁寧に行うようにしましょう。
簡単なのに、“万能”気功法—–「放松功」
放松功は、全身のエネルギーの流れをよくする気功法です。
肩こりや腰痛、さらには「なんとなくいつも疲れている」といった、全身のだるさも解消されます。日ごろの体の調整やダイエットなど、その効果は広く、かつ初心者にもすぐに取り組める簡単な気功法です。
立ったまま行なう気功法なので、場所も選びません。オフィスのトイレでもできますから、仕事中に疲れたり、気分転換したくなったりした時にも、ぜひ試してみてください。
Ⅰ 準備式の後、両足を肩幅に広げて立ちます。
Ⅱ 「気」が、頭から足に向かって流れるようイメージしながら、ひざをバネのように柔らかく上下させ、体を小刻みに揺らします。
下丹田に意識を集中させながら、徐々に動きを止めていきます。
※ 自分にとって“心地いいリズム”で行うのがポイント!
こんな“不快な症状”があっても
放松功は体を小刻みに上下に揺らす気功法です。
揺らしながら、自分の体にとって一番負担のない、リラックスできる位置を、前後、左右、探して、バランスを整えていってください。
首が痛い、肩がこっている、腕がだるいなどの症状があるときは、そこに気が通って軽くなるようにイメージしながら、その部分を振る、回すなど、好きなように動かしてもかまいません。
放松功を行うときは、逆腹式呼吸ではなく、普通の自然呼吸で行ないます。
そして、エネルギーが頭から足に向かって流れるようにイメージします。さらに、地球と一体化し、足の裏で呼吸をするイメージを描きます。イメージがうまくいくかどうかで効果に差が出てくるため、教室ではうまくできるように講師がイメージングのお手伝いをしています。
この放松功は20分ほど続けるのが理想的ですが、時間がない時は、5分でも十分に効果があります。
また、放松功をしている途中、体のどこかに痛みを感じるときがあるかもしれません。もともと痛かったところが、より痛く感じられることがあります。これは気の巡りがよくなってきているというサイン。
気のつまりがとれ、再び流れ出すときに、体はそれを痛みとして感じるのです。咳やくしゃみ、かゆみなどが出てくることもあります。これもやはり気の巡りがよくなってきたために老廃物を排泄しようと、体が活発に動き出しているしるしです。
一種の好転反応なので、気にせずに続けてかまいませんが、気になることがありましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。
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シンプルな動きなのに、“驚くべき効果”
放松功は心臓を強化する気功法です。
心臓は、全身に血液を送るという役割を持つ、たいへん重要な臓器です。放松功によって心臓を強化すれば、血流をスムーズにすることができるので、あらゆる不調が治り、体の各器官が正常に働くようになります。
頭痛や肩こりを改善したい、ウエストを細くしたいなど、自分が変えたいと思うところがあるときも、全身のおおもとである心臓に働きかけるのは有効な方法です。
心臓に具体的な指示を送ると、心臓がその部分に向けて、ちょうどいい量とペースで血液を送り出してくれます。
放松功は、動きとしてはとてもシンプルな功法ですが、体に及ぼす効果には目を見張るものがあります。
ダイエットにも絶大な効果がありますので、ぜひお試しください。
“内臓の強化”と“デトックス効果”満点—–「童子功」
童子功(どうしこう)は、童子、つまり子供のように「先天の気」に満ち溢れた体になれる気功法です。
童子功を行なうと、五臓(心、肝、脾、肺、腎)にエネルギーがたっぷり入ります。内臓の細胞一つ一つに気が入っていくので、内臓の機能が強化され、内臓から全身も健康になります。
童子功には12の型があり、ここでは1番目の「天地相接(てんちそうせつ)」を紹介します。
童子功~「先天の気」に満ち溢れた体に!
Ⅰ 息を吸いながら、両手でボールを抱えるようにして、下丹田の前におきます。
Ⅱ 息を吐きながら、ボールを抱えている左手が上、右手が下になるように、両手を半回転させます。
Ⅲ 息を吸いながら、体の重心を右に移します。
Ⅳ 息を吐きながら、体の重心を左に移し、ボールを抱えている左手がした、右手が上になるように、両手を半回転させます。
Ⅴ 息を吸いながら、体の重心を右に移し、ボールを抱えている右手が下、左手が上になるように、両手を半回転させます。
※ Ⅳ~Ⅴを18回くり返したあと、Ⅰの姿勢に戻り、息を吐きながら、両手をゆっくりと体のわきにおろします。
「骨盤のゆがみ」も解消!
今回ご紹介した童子功の1番目「天地相接」は体の重心を、左、右とゆっくり揺らす動作です。揺らしながら、体の左右のバランスがとれていくので、骨盤のゆがみなども整えられていきます。
下丹田は、全身の最大のエネルギーの源ですから、常に気が満ちていることが大切です。まず「天地相接」で、下丹田のエネルギーを充実させ、体をつくっていきます。
陰陽五行と童子功
太学功では「陰陽五行」の考え方もとり入れられています。
陰陽の思想とは、世の中のものすべてが光と陰、表と裏、男と女のように相反するものが一対になって成り立っているとする考えです。たとえば、人間の体を陰陽で分けると、体の前面が「陽」、背面が「陰」、上半身が「陽」下半身が「陰」になります。
また、五行の思想とは、自然界はすべて、「木、火、土、金、水」という5つの要素で成り立っているという考えです。この5つの要素が循環することで、万物が構成されていると考えます。たとえば、方角であれば、「東=木、南=火、中央=土、西=金、北=水」というように対応しています。
五臓は、「肝=木、心=火、脾=土、肺=金、腎=水」と対応しています。童子功は、五臓を強化するための功法なので、方角が重要です。
方角と内臓が、それぞれ五行に対応しているので、童子功をするときには「どの方角を向いて行なうか」も大切になります。そして、童子功では、五臓の中で最も大切な臓器である「心臓」の方角、「南」を向いて行なうのが基本となるのです。
童子功の12の型すべてを行なうと、どの方角からも自在にエネルギーをとりいれることができるようになり、体がエネルギー球体状として完成します。
2015年4月生募集中
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