陰と陽と身体

私たちが生きている世界は、

全てが陰と陽の対になって万物を構成しています。

そして陰と陽は、

どちらかが優れているとかどちらかが劣っているとか、

どちらかが正しくどちらかが間違い、

と云う事ではありません。

 

その普遍的な自然の摂理を、道教では太極図としてあらわしました。

宇宙を形成する原理、万物を貫いている普遍的な法則を表した記号。

天の星にも、地に満つ万物にも適用することができ、

四方八方の空間、過去・現在・未来に渡る時間も、

それだけで記述・説明できる、

といった際立った特性を持つ驚くべき叡智の現れた記号です。

森羅万象の背後に秘められた世界の意味と働きを解説できる 

と言っても過言ではありません。

 

この太極図は白い勾玉の中に黒い点黒が

黒い勾玉の中に白い点がありますが、

  の中にも   があり、

  の中にも   がある

という意味です。

静 の中に 動 があり、

動 の中に 静 がある。

という自然の摂理を表しています。

 

そして、この法則は私たちの身体の中にもあてはめる事ができます。

自然界が陰と陽との増減、

バランスで続いていくように、

私たちの身体の中でも

陰と陽とがそれぞれ増減しながら循環し、

バランスを保つ事で健康な状態を維持しています。

そして、この陰と陽の増減のバランスが

崩れてしまうと、

身体の中の調和が乱れ、

病気を引き起こしてしまいます。

 

身体の中のこの絶妙な調和、

バランスを保つためには

どうしたら良いのでしょうか?

 

例えば身体の陰の部分には

血流が流れやすい性質があります。

一方、陽の部分には血流が流れにくい性質があります。

 

自然界では、谷(陰)には水が流れるが、

峰(陽)には水が流れにくくなっています。

それと同様な法則が、人の身体の中にもあるのです。

 

そのため、その調和を図りバランスよく整えるためには

日々の生活の中で、自分自身を良く見る事です。

そうすれば、ご自身の最も良い姿勢などを

見つけ出せます。

 

どなたにも、身体の中の絶妙な調和を保つポイントがあるのです。

良くわからなくてもやってみる事です。

続けて行えば

微修正が出来、

微修正が重なる事で

効率良く無駄なエネルギーを使わない、自然に沿った身体に変化します。

太学功にはその方法があります。

 

「自然は理由がなく変化する。

     生命は理由があり変化する。」

 

 

 

 

参考文献 「陰陽道の本」株式会社 学習研究社